スカボロー・フェアとLOOKチョコレート…

『卒業』は、1967年制作のアメリカ映画の言わずと知れた名作で、日本での公開は翌68年だったはずである。
68年といえば、私は小学校の5年生。まだまだ、漫画が面白くて仕方が無い年頃…。
日曜日の8時頃には、毎週、不二家提供の『ポパイ』を見るのを楽しみにしていた。
そんな時、CMであのサイモンとガーファンクルの『スカボロー・フェア』と共に、赤いオープンカーが駆け抜けていく『卒業』のワンシーンが流れだしたのである…。
それが、LOOKチョコレートのCMである。最後のコピーは「青春の味 LOOKチョコレート」だっただろうか…。
繰り返し見ているうちに、それが頭の中に鮮烈な印象となって埋め込まれてしまった。


そうこうしているうちに、70年には中学生となって、自分のラジオで洋楽を聴き始めるようになる。
映画の公開から2年経ったその当時も、ラジオからは頻繁にサイモンとガーファンクルのナンバーが流れてくる。
それが、『サウンド・オブ・サイレンス』であり、『ミセス・ロビンソン』であり、『スカボロー・フェア』であった。
どうしても、それらの曲が聴きたくて、レコード屋で買い求めたのが『卒業』のオリジナル・サウンドトラック版である。
33 1/3回転になっているところに注目して頂きたい。サイズはシングル盤でも4曲が収められていたのである。


本当にレコードが擦り切れるくらいに聴き込んで、サイモンとガーファンクルの虜となってしまったものだが、
実際の映画の方の『卒業』と出会うのは、もうちょっと後のことであろうか…。
頭をぶん殴られるような、衝撃的な作品であったが、
男と女の関係の何たるかも十分に理解していないような年頃の私にとって、その内容を真に理解できたのかは疑問の残る所ではある…。

そもそも、映画にせよ、小説にせよ、自分がそれに近い実体験を持ち合わせないものを、それらによって先行体験したとしても、作り手側の意図が十分に理解できるかどうかは疑問である。
ただ単に、チョッと背伸びして分かったような気分になっているだけかも知れない。
逆に、そこそこ歳をとってくると、以前何気なく見ていた映画などを無性に見たくなったりもするものである。
今だから感じ取れる、男と女の心の機微なんていうのも有るであろうし…。
歳に応じて、感情移入する登場人物も変わってくるかもしれない。
それで、若い頃の自分の姿も再確認できるかもしれないし…。

きっかけは、チョコレートのCMにせよ、何にせよ、
今一度人生を味わい、楽しむ入り口はいっぱいあった方が素敵かもしれない。
見たつもり、読んだつもりの作品を味わい直してみるのも「オヤジ」の特権かもしれないな…

この記事へのコメント

hideki5
2013年02月25日 19:00
北陸放送テレビでは、ポパイの放映は日曜日の19:30~20時まででした
2013年02月26日 09:30
当たらずとも遠からず。終わる時間は、ちゃんと覚えとってんて(^^)v

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